ENEOS株式会社との日本国内における 浮体式洋上風力発電の共同事業開発契約の締結について
当社（CEO：Paul De La Guérivière）は、ENEOS株式会社（社長：大田 勝幸）と、日本国内における商業規模の浮体式洋上風力発電ファームの共同事業開発契約を締結しましたので、お知らせいたします。
BW Ideolは、浮体式洋上風力発電のグローバルリーダーであり、世界各地で商業規模のプロジェクトを急速に拡大しています。また、浮体式洋上風力発電の戦略的かつ先駆的な市場であるフランスと日本において、２つの本格的な実証に成功している唯一の浮体式洋上風力発電の技術プロバイダーです。当社CEOであるPaul De La Guérivièreは、「エネオスのようなリーディングカンパニーと提携できることを大変光栄に思います。今回の契約締結により、『実績のある技術を提供すること』と『プロジェクトの共同開発に投資すること』という当社の２つの戦略が、急速に発展する新しい産業において非常に適切なものであることが改めて確認されました。私たちは、日本で数GWにおよぶプロジェクトポートフォリオを拡大し続けることができ、また複数の日系大手デベロッパーと進行中の商業規模プロジェクトの既存契約に加えて、今回のプロジェクトは日本という戦略的市場における当社の確固たるポジションを再確認するものとなり、嬉しく思います」と述べています。
ＥＮＥＯＳグループは、２０４０年長期ビジョンにおけるありたい姿の一つとして、自社排出分のカーボンニュートラルの追及などを通じて低炭素・循環型社会の形成に貢献することを掲げ、その実現に向けて、２０２２年度までに国内外における再生可能エネルギー事業の総発電容量を約１００万ｋＷ以上に拡大することに取り組んでいます。洋上風力事業においては、２０１９年４月の台湾沖ならびに２０２０年９月の秋田県八峰町および能代市沖における事業開発への参画に加え、２０２１年６月には長崎県五島市沖における浮体式洋上風力発電事業者に選定されました。
日本は陸上風力発電の適地が限られることから、再エネ海域利用法※によって洋上風力発電事業開発が進められております。日本周辺海域における水深が海岸から急に深くなる等の地形条件により、風車自体を海洋に浮かせる浮体式は、支柱を海底に埋設する着床式に比べて約３倍のポテンシャルを持つと推定されています。
今後、両社は具体的な候補エリアにおいて、当社のダンピングプール®技術を用いた浮体式洋上風力発電事業の開発を共同で進め、日本国内における浮体式洋上風力発電のコスト削減等の早期商用化実現に向けた取り組みを通じて再生可能エネルギー事業を積極的に拡大してまいります。
※ 正式名称は、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律。海外でコスト低下が進み、再生可能エネルギーの最大限の導入と国民負担抑制を両立する観点から重要な洋上風力発電が、①海域の占用に関する統一的なルールがない、②先行利用者との調整の枠組みが存在しない、という課題により導入が進んでいなかったことを受け、これらの課題の解決に向け成立した法律。
